歌麿は竹


花粉症なので外に出ないようにしていました。

何してたんだろう?ああ、値段調節だ。いわゆる棚卸です。Webショップの場合、販売データをWeb上に載せてるだけなので商品を動かす必要がありません。

ただひたすらテンキーで値段を打ち直すのみ。

売れないので悲観中。

夜NHKの歌麿特集。ハイビジョンでスポルディングコレクションを見ながらその保存状態に感心してました。

歌麿は美人画で有名です。美人画は今ならさしずめ水着のグラビアのようなもの。そして描かれた町娘は、今で言えばアイドルです。

何時の世でも美人は風紀を乱します。ヤングサンデーの表紙くらいなら許してくれるかもしれないけれど、細川ふみえがポテトチップスのようなビキニを着たら、そりゃお上も取締りの対象にします。ヘアヌードが芸術かどうか分からないように、歌麿の絵も風紀を乱す絵なのかどうか当時議論されたようです。

歌麿にとって、時代も良くありませんでした。天明の大飢饉後の財政再建中で、松平定信の時代。だいたいが松平定信は元白河藩主で、藩主時代に大飢饉を乗り越えてきた人です。そんな人が幕府の舵取りをしたら緊縮財政になるに決まっています。平たく言えばケチ。ケチはアイドルにうつつを抜かすような軽薄な文化はお嫌いなのです。

そんな浮世絵が後に、束になってアメリカで見つかりました。それがきょうのNHK特集。

予備知識ナシで見たのですが、歌麿は晩年、風紀を乱した罪で逮捕されてたんですね。美人画で風紀を乱して幕府につかまったのは、今で言えば加納典明が「キクぜ!2」を出して、竹書房ごと猥褻図画で警視庁に怒られる、みたいなものでしょうか。

もし現代の歌麿が加納典明ならば、300年位後にどこかの国で「キクぜ!2」が見つかって、研究者が調べるのかもしれません。ただ、今どこかの外国人が加納典明の写真集を収集して保存するとは思えないので、未来人の目に「キクぜ!2」がふれる機会はないと思うぞ。

ふと振り返ると、「キクぜ!2」はどっかで見た記憶がある。全然印象がないわ。写真を覚えてないってことはそれなりだったんでしょ。

調べてみると息子加納典譲も写真家。親子でグラビアアイドルばっかり撮影してらぁ。

その後流れで「NHK特集、黒部ダムの雪崩ホウ」を見たけれど途中で飽きちゃって、昨日の夜中にやっていた「戦闘機対戦車」を再生。戦争の悲惨さに心打たれつつ、低予算映画なのによく出来てると感心して寝る。

ふーみんのグラビアをみて、クリスタル映像風だと思ったあなたは正しい。当時堀江しのぶを失った野田社長は、クリスタル映像と組んで仕事をしていたそうな。