文体を捕まえよう

週末だいたい寝てます。本を読んで、数カ月ぶりにご飯を炊いて昼食とし、本を読んで夕方昼寝。こんな生活でいいのかしらん。

数年前から急に詩誌「ユリイカ」の誰かの特集号のバックナンバーばかり読むようになりました。昔はぜんぜん読まなかった詩。歳を得て性質が変わったようです。ふつうの小説は読めないけれどミステリーなら読めたと、森博嗣はクリスティの翻訳本を挙げてます。系統としてはわたしもそのタイプ。日本の小説ってなんだか苦手でミステリーの一部は読めました。

好きな文章とはなんであろうか。読めない文章と読める文章はどこがちがうのか。また自分で書くための文体をつかまえるためにはどうしたら良いのか。そうだ、わたしが好きなミステリーの翻訳家を追いかければ分かるのでは?と決意した結果、立派な英米文学者で翻訳家だと思っていたオジサンが実は詩人で酔っぱらいと分かりました。戦後ミステリーが戦前の江戸川乱歩に繋がること。ハードボイルドもその門下にいること。ミステリーの翻訳は詩人多数。戦前戦中のインテリが戦後パンのために翻訳に勤しんだ結果豊富なミステリー、SFの翻訳が生まれたこと。

本を通して詩人に親しむことで戦前からどうやって戦争に突入したのか、戦後どんな思想が流行り廃れたのか見えてきます。

そしてわたしが好む文体は書いてくれる人は僅かです。

ひとりでもいれば御の字です。